• No.7179
  • 料理・グルメ

田芋のころばし (高知県)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/taimonokorobashi_kochi.html)

高知県では、里芋のことを田芋(たいも)と呼び、米に次ぐ貴重な栄養源として、昔から食べてられきた。甘みは少なく、ほくほくとした口あたり。また、独特のとろみがある。大きいサイズのものは「田芋飯」になり、戦時中の米が手に入りにくいときは、ごはんのかさ増しのために活用されていたという。小さいサイズのものは味噌汁の具、きんとん、煮物などに使われた。茎を干した「ずいき」は、厳寒期が訪れる前に茎を刈り取り、皮をはいで干し、保存食として家々で備蓄していた。
県中西部に位置する佐川町は、かつて土佐藩筆頭家老深尾の城下町として栄え、現在でも造り酒屋の酒蔵や旧商家からなる風情ある街並みが残っている。この地域も、ほかの地域同様に田芋を食べる習慣があるが、そのなかでも独自の郷土料理が「田芋のころばし」である。これは、田芋を使った煮っころがしのような料理。醤油と砂糖で甘辛く味付けされ、仕上げにごまをまぶすのが特徴である。ごまの上で田芋が転がすため「ころばし」という名が付いたと伝わっている。下ごしらえに手間がかかるため、昔は暇を見てつくる料理だったという。

2024/5/7 12:52:25 登録

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田芋のころばし
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