• No.7048
  • 料理・グルメ

赤貝がらん蒸し (島根県/出雲地方)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/akagaigarammushi_shimane.html)

海水と淡水の中間の塩分をもつ水を湛えた湖沼を「汽水湖」と呼ぶ。国内には18の汽水湖があり、そのうちの一つが島根県と鳥取県にまたがる「中海(なかうみ)」である。
中海を代表する食材に赤貝がある。これは正式名称を「サルボウガイ」といい、一般的に知られるアカガイとは種類が異なる。見た目はよく似ているが、サルボウガイの殻は溝が32本前後、アカガイの殻は溝が42本前後となっている。大きさも異なりサルボウガイの方が小さい。
古事記に出てくる、皮をはがれた因幡の白兎の傷を癒したのがこの赤貝といわれている。
昭和30年代(1950年代)ごろまでは、中海が赤貝の日本一の産地だった。しかし、干拓事業や水質悪化などが影響し、水揚げ量が減少。昭和50年(1980年代)ごろには出荷が途絶えるほど追い込まれたという。平成10年代(2000年代)に養殖事業が進み、平成25年(2013年)には出荷を再開した。
出雲地方では、この赤貝を殻のまま蒸して食べる「赤貝の殻蒸し」。地元では「赤貝のがらん蒸し」とも呼ばれている。「がらん」の由来には諸説ある。「殻」が訛ったものとする説もあれば、殻の溝にはいった砂をざるの上で洗い落とすときに「がらんがらん」と殻が鳴ったからとする説もある。

アクセス 6 pt

赤貝がらん蒸し

2024/5/5 17:15:16 登録

[次] → アゴの子旨煮

ページの先頭