• No.7049
  • 料理・グルメ

アゴの子旨煮 (島根県/隠岐地域)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/agonokoumani_shimane.html)

島根県の県魚でもあるトビウオは、5月中旬以降に回遊してくるため、地元民の間では「初夏を告げる魚」として親しまれている。島根県では、ホソトビウオとツクシトビウオの2種類がとれる。前者は「丸アゴ」、後者は「角アゴ」と呼ばれており、これらは一緒くたに「アゴ」として総称されている。古くから日常食として根づいており「田植え魚」ともいわれている。これは、地元の農家たち間で伝わっている言葉で、田植えを手伝ってもらう助っ人たちに対してよくトビウオ料理を振る舞っていたことに由来している。ひと昔前の農家においては「アゴが手に入らないと田植えにならん」というのが通り相場だったといわれている。
刺身やフライなどトビウオを使った料理は数多く存在するが、珍味の魚卵「アゴの子」も頻繁に食べられている。アゴの子は、タラコや筋子と比べて、卵の粒が大きく皮もややかたいのが特徴である。また、卵一つ一つがほぐれにくく、ねっとりとした口あたりをしている。この独特の食感や風味を好む地元民は多い。地元では、酒の肴によく合う、「アゴの子旨煮」がおすすめというが、焼き物や煮つけなども美味しく、アゴの子を使った料理は地元民に親しまれよく食べられている。
アゴの子は、トビウオの産卵期にしか食べられないため、地元民からは「身よりも貴重な、贅沢品」という声も上がる。

2024/5/5 18:36:39 登録

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