- No.7012
- 菓子・甘味
みかん餅 (和歌山県/有田市)
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/mikan_mochi_wakayama.html)
和歌山県は、全国でも有数のみかん生産量を誇る。特に有田みかんの産地である有田地方は、山という山がみかん畑である。
天正二年(1574年)に有田市糸我の伊藤孫右衛門が、九州肥後国(熊本県)八代からみかんの苗木を持ち帰り、植えたのがはじまりといわれている。有田市は、山と海が迫り、稲作に適した平地が少ないが、一方で温暖な気候風土がみかん栽培に適している。そのため、紀州藩もみかん栽培を推奨し、盛んに栽培されるようになった。その後、伊藤孫右衛門が持ち帰ったみかんの樹を広め、現在の有田みかんの原型である「紀州小みかん」産地が生まれたとされている。さらに、1634年に滝川原藤兵衛がはじめて船で江戸に紀州みかんを運ぶと、有田のみかんは美味しいと江戸でも評判になっていった。
1685年11月に海が荒れて船が出せない日が続いた時、江戸でみかんの価格が高騰していることを知った有田の豪商、紀伊國屋文左衛門が、荒れる海の中を決死の覚悟で船を出し、江戸にみかんを運んで富を得たという逸話も残っている。
「みかん餅」は、ふるさと料理の研究から生まれたお菓子で、紀州の特産であるみかんをもち米の上にのせて蒸しあげ、みかんの皮をむいてからもち米と一緒についたもの。色や香りが良くさわやかな酸味を楽しめる。
2024/5/4 9:41:29 登録
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