• No.6966
  • 料理・グルメ

粕汁 (兵庫県)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/40_13_hyogo.html)

「粕汁」は、大根、ニンジン、ゴボウ、こんにゃくなどを日本酒の醸造工程で出る酒粕で煮込んで作る郷土料理である。野菜以外にシャケやブリ、サバなどの魚を入れる場合もある。冬の間、寒さの厳しい山間部から、酒造りのために酒造地に出稼ぎに来ていた人々が、酒粕をお土産に持って帰ったことから、山間部でよく食べられてきた。
兵庫県は国内の清酒生産量の約3割を占める酒造地、灘五郷を抱え、酒米の王者といわれる山田錦の栽培も全国の6割以上を占める、国内最大の日本酒の生産地である。その歴史も古く、1300年前に書かれた「播磨国風土記」には、日本で初めて米こうじを使って日本酒を造ったとの記述がある。そのため、酒粕の歴史も古く、平安時代から魚や野菜を長期保存する粕漬けとして利用されてきた。酒粕は酵母のタンパク質やビタミン、ミネラルが豊富に含まれる滋養食品でもある。
「粕汁」は、正月の終わる節目である1月20日の「二十日(はつか)正月」に、正月に食べていた鮭や鰤などの残っている頭や骨からだしをとり、酒粕と野菜を煮込んだものを食べるという祝い納めの風習であり、ハレの気分を引っ込め日常の生活に戻るけじめの食事であった。

2024/5/1 16:11:50 登録

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