- No.6931
- 料理・グルメ
すぐき漬け (京都府/京都市)
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/sugukizuke_kyoto.html)
すぐきは京の伝統野菜のかぶらの一種で、独特の酸味を持つのが特徴の一つである。漬物以外で食べることはほとんどなく、「すぐき漬け」は、「千枚漬け」、「しば漬け」と並び、京都三代漬物に名を連ねるほど有名。すぐきの発祥は諸説あり、安土桃山時代、上賀茂神社の社家(神社の奉仕者やその家)が、鴨川に自生していたのを栽培し始めたという説、京都御所から種をもらったという説などがある。
すぐきをシンプルに塩だけで漬ける「すぐき漬け」は、江戸時代初期につくられるようになったといわれる。当初は、社家のみでつくられ、御所へと献上されていた高級漬物であった。江戸時代後期になると上賀茂神社周辺の農家でもつくられるようになるが、“就御書口上書”によってすぐきをほかの村へ持ち出すことが禁止されたため、生産は限られた量であった。その後、明治維新を経て普及し、街に広く出回るようになった。
「すぐき漬け」は、下漬け、本漬け、室(むろ)入れの大きく3工程でつくられる。室とは、炭や電気などで約40℃ほどにした加温室のことで、この室入れで乳酸発酵を促すつくり方が、現在では一般的である。このつくり方だと半月ほどで食べられるようになる。一方、昔は、室入れの代わりに“時候熟れ”といい、自然の気温に任せて発酵させる方法がとられていた。この場合、できあがるのは春から夏であったため、江戸時代のころなどは、夏の珍味として親しまれていたという。
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2024/4/30 10:49:13 登録
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