- No.6924
- 料理・グルメ
はもの焼き物 (京都府)
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/hamonoyakimono_kyoto.html)
ハモは、京料理に欠かせない魚である。暖流の影響をうける海に生息しており、丹後の海では年に数トン程度が水揚げされている。しかし、京都で食べられているハモの多くは瀬戸内や玄界灘などでとれたものである。
ハモは、うなぎやアナゴに似た姿をしており、大きい個体は2m近い体長になることもある。大物は生まれてから10年以上経っているといわれている。日中は砂泥底や岩穴に潜んでおり、夜に活動して魚やエビ・カニ類などを好んで食べる。口には鋭い歯が並んでおり、気性も荒い。水揚げされたあとも、激しく動きまわり噛みついてくることもある。見た目に反して、肉質は美しい白身で淡白な味わいである。
ハモは小骨が多く、調理に手間がかかる。それでも食材として京都に根づいたのは、生命力の強いハモなら、遠方からでも京都まで生きたまま運んでくることができたからだといわれている。
小骨が厄介なハモは、調理の際に「骨切り」という独自の技術が用いられる。骨切りには熟達した技術が必要で、「京都の料理人は骨切りを覚えてから一人前」といわれるほど。
いつごろから食べられるようになったかは定かではないが、江戸後期に編纂された「海鰻(はむ)百珍」では、100種類以上のハモ料理が記されている。身を湯引きした「はものおとし」やしゃぶしゃぶ、お造りなど、現代においてもさまざまな料理で親しまれており、「はもの焼き物」も定番料理の一つである。
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2024/4/29 17:02:53 登録
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