• No.6925
  • 料理・グルメ

鯛蕪 (京都府/京都市)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/taikabura_kyoto.html)

聖護院かぶとタイの煮物「鯛蕪」は、京都市で古くから食べられてきた郷土料理である。タイの旨味とかぶのやさしい味わいが楽しめる冬の定番料理。タイとかぶの、相性の良い食材を組み合わせた「であいもん」である。
「鯛蕪」で使われる「聖護院かぶ」は、京の伝統野菜の一つである。享保年間に滋賀県大津市で栽培されていた近江かぶの種子を左京区聖護院の農家が持ち帰って、栽培をはじめたのが発祥とされている。一般的なかぶと異なる偏円形の実が特徴だが、これは改良によってなったといわれている。
大きなもので4kgから5kgほどになる国内最大のかぶで、柔らかく上品な味わいで知られている。天保年間、聖護院かぶを使った漬物「千枚漬け」が一般的に知れ渡ってから、栽培が盛んになっていった。栽培するにあたり、生産者はさまざまな工夫を凝らしており、土寄せや肥入れを欠かすことなくおこない、美しいかたちになるよう手間をかける。聖護院かぶの名産地になっている亀岡市篠地区では、戦後間もなく生産がはじまった。朝晩の寒暖差や、盆地特有の霧、気候風土などがかぶの生育環境に適しており、生産が盛んになったという。京都で生産されている「千枚漬け」のほとんどが、この地域でとれたかぶである。京都府は、古くから府内で栽培されている野菜を「京の伝統野菜」として定め、ブランディングを図っている。ブランディングにあたり、明治以前に導入されたもの、府内全域が対象とし、たけのこを含む、キノコやシダを除くといった定義を設けており、聖護院かぶも京の伝統野菜に含まれている。

2024/4/29 17:03:54 登録

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鯛蕪

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