• No.6872
  • 料理・グルメ

のっぺい (三重県/伊賀食文化圏)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/noppei_mie.html)

全国的にも有名な郷土料理のひとつである「のっぺい」は、のっぺい汁、のっぺ、ぬっぺいなど、他県でもさまざまな呼び方があり、親しまれている料理である。里芋が必ず入ることから収穫時期にあわせて冬に食べられることが多く、人参、ごぼう、大根など根菜類が入り、油炒めしないのが特徴である。伊賀地域においても代表的な冬のおかずとして食べられ、大量につくって最初は具だくさんの汁物として食し、その後温めなおして最後は煮物のような状態で食べられている。この地域は三重県の中で唯一海に面していないので魚料理に恵まれず、大豆加工品や魚肉加工品(竹輪やかまぼこなど)はごちそうであり、一昔前までは地域の祭りや、家庭の祝い事、法事・葬式などの精進落としなど、事あるごとにつくられてきたという。
なお、のっぺいという料理名は江戸時代初期(1643年)発行の料理書「料理物語」の中に、「のっぺいとう」の名で出てくるが、これは「炒りどり」のような料理でうどんの粉でとろみをつけるとある。伊賀地域では1694年に松尾芭蕉が門人たちを招いた「月見の会」の献立の中に「麩ののっぺい」があり、献立名だけ残っているので、多くの方々が試行錯誤して復元されているが、料理物語のつくり方に近いらしい。現在ののっぺいは随分変化していることが理解できる。

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2024/4/27 13:22:51 登録

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