• No.6865
  • 料理・グルメ

盆汁 (三重県)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/bonjiru_mie.html)

江戸時代(1813年)に出された松阪の年中行事や風習などを記録した「松坂風俗記」(昔は松坂と表記)には、「汁ハ牛蒡(ごぼう)、ナスビ、カンヒヤウ(かんぴょうのこと)、大豆等をごまごまにしてたくさん入る」といった「盆汁」を示すと思われる記述があるそうである。禅宗(仏教のひとつ、大乗仏教の一派)の家庭では、お盆に殺生してはいけないとされていることから、肉や魚を食べず、カツオ節や煮干しの出汁を使わない旬の野菜を入れた具だくさんの味噌汁を食べていた。カツオ節や煮干しの出汁は使わないが油揚げが出汁の代わりになり、具材をたくさん入れることで出汁を入れなくても美味しく仕上がる。また、盆にご先祖様を迎えておもてなしするためにつくられるため、通常の汁物より具材の種類や量を多く入れるのも特徴である。具材が多いので野菜の煮物風である。特に松阪市の北東部では十六ささげを盆ささげと呼び、ちょうど盆に食べ頃になるので必ず入れるという。地域によっては、7種類の具材を使っていることから、「七色汁(なないろじる)」とも呼ばれていたり、東紀州地域の尾鷲市須賀利では、豆腐を入れて「はちはい」、「精霊さん」を送る日にはかんぴょうを入れた「ひゅうが汁」(澄まし仕立て)をつくる。

2024/4/26 8:21:04 登録

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