- No.6772
- 料理・グルメ
にしんの昆布まき (石川県)
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/nishinnokobumaki_ishikawa.html)
日本海に突き出た能登半島は、古くから海運の要衝を担っており、地域外との交易や文化交流が盛んだった。特に食文化に大きな影響を与えたのが、江戸時代に活躍した「北前船」である。北前船とは、日本海の航路を介して北海道と大阪を行き来した商船群のこと。北海道や北陸で仕入れた米穀や海産物を大阪で売りさばき、北海道への航行では積み荷に大阪の雑貨や酒などを満載した。
能登地域は、北前船の寄港地になっており、各地からあらゆる物資が運び込まれた。北海道からの物資で特に多かったのが、ニシンと昆布である。5月の伝統行事として、能登地域の七尾市に伝わる「青柏祭(せいはくさい)」の祝い唄「七尾まだらの脇唄」でも、北前船が運んできた昆布とニシンがうたわれている。
北前船のニシンは、保存を目的に内臓を取り除いて干した「身欠きニシン」に加工されて運びこまれる。能登の大きな港町には、そのニシンを貯蔵するためのニシン蔵があったという。
その身欠きニシンと昆布を使った伝統料理が「にしんの昆布まき」。戻した身欠きニシンを芯にして昆布を巻き、甘辛く煮こんだものである。
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2024/4/22 14:14:41 登録
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