• No.6660
  • 料理・グルメ

小田原かまぼこ (神奈川県/小田原市)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/35_19_kanagawa.html)

味付けしてよく練った魚のすり身を木の板に盛り付けて蒸しあげたもので、小田原市の特産品。食材には主に白身魚のグチ(イシモチ)が使われる。魚をすり身にする前に何度も水にさらして不純物や油分を取り除くことで、きめ細かく弾力のある食感のかまぼこが生み出される。板からぷっくりとはみ出した扇形が特徴的である。
かまぼこの起こりは大変古く、現存する文献の中では、平安時代に描かれた祝宴の図に初めて「蒲鉾」の文字が登場する。当初は、なまずのすり身をすりつぶし、竹を芯にして焼いた、ちくわのようなものだったという。その見た目が蒲(がま)の穂や鉾に似ていることから「蒲鉾」と呼ばれるようになった。やがて魚のすり身を木の板に乗せて焼くようになり、江戸時代の終わりには蒸しかまぼこが登場した。
小田原では室町時代にはすでにかまぼこが作られていたが、盛んに生産されるようになったのは江戸時代後期である。相模湾が近く魚がよく獲れたこと、箱根丹沢山系を水源とするミネラル豊富な水に恵まれたこと、そして東海道の宿場町という多くの人々が行き交う場所であったことから、関西地方で主流の焼きかまぼことはまた違う、江戸好みの蒸しかまぼこが小田原の名物として全国に知られるようになった。

2024/4/17 19:54:19 登録

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小田原かまぼこ

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