• No.6661
  • 料理・グルメ

奈良茶飯 (神奈川県/川崎市)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/35_20_kanagawa.html)

米に栗、大豆、小豆、アワなどを入れ、お茶で炊いた炊き込みご飯。もともとは奈良の東大寺や興福寺などで僧が食べていた料理が川崎に伝わったという。江戸時代、東海道五十三次の宿場町であった川崎宿は人の往来が盛んであった。奈良茶飯は、川崎宿にあった茶屋「万年屋」でシジミのみそ汁や奈良漬けとともに提供され、旅人に大変な好評を博した。手早く食べられておいしい、現代でいうファーストフードのような料理で、江戸後期には大名も昼に立ち寄るほどの人気ぶりだったそうだ。十返舎一九の『東海道中膝栗毛』で弥次さん喜多さんが万年屋の奈良茶飯を食べるシーンが描かれたことがきっかけとなり、全国にその名が知れ渡った。万年屋の廃業によって川崎の奈良茶飯は途絶えていたが、2001年に開催された「大川崎宿祭り」で文献をもとにその味が再現され、シジミのみそ汁などとともに提供された。現在では、市内の和菓子店が奈良茶飯を現代風にアレンジした「奈良茶飯風おこわ」が開発され、川崎の新たな名物として注目を集めている。

2024/4/17 19:55:17 登録

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奈良茶飯
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