• No.6633
  • 料理・グルメ

玉子焼き (東京都)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/34_11_tokyo.html)

玉子焼きとは卵を調味して厚く焼き上げた料理。関東では甘めに調味し、少々焦げ目がつくほどに焼き上げる「厚焼き玉子」を指すのに対して、関西ではだしを効かせて焦がさず焼いて、大根おろしを添えて食する「だし巻き玉子」を指す。
卵は古来より「精のつく食物」として人々に重宝されてきたが、宮廷では鶏肉が禁食とされていたこと、またニワトリは時を告げる鳥として役に立つ動物として扱われていたため、獣肉とともに食用が禁じられた期間が長かった。鶏肉や鶏卵を食材として調理して食すようになったのは、禁食が解かれた江戸初期。南蛮貿易の影響で鶏卵を食べるようになったが、まだまだ貴重なものであった。その後、江戸の庶民のごちそうとして流行したのが「玉子ふわふわ」というだしを沸騰させた中に溶き卵を流し入れて蒸した料理だ。これが玉子焼きの起源とされる。
落語「王子の狐」の舞台に登場し、歌川広重の「江戸高名会亭尽」にも描かれている「王子扇屋」では当時の味をそのままに現在も手焼きの玉子焼き店として販売している。桜の名所であゆうこうしたというる王子・飛鳥山周辺には当時、多くの茶屋や料亭が軒を連ねており、扇屋もそのひとつであった。
江戸の玉子焼きはかつおだしのうまみがしっかりと利いた甘く濃い味わいと弾力のある食感が特徴。現在も各家庭に定着し、テフロン系の角型フライパンの普及で手軽に焼くことができ、お弁当の定番としても愛され続ける一品だ。

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玉子焼き

2024/4/17 14:34:07 登録

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