- No.6454
- 菓子・甘味
かまぶく (秋田県)
出典:農林水産省Webサイト(XXX)
「かまぶく」とはゆでてつぶしたじゃがいもに餅粉と砂糖を加えて、かまぼこ状に成型した菓子。
日本において巻物料理、たとえば伊達巻や太巻きなどは広くハレの日に食されてきたが、秋田県ではこのかまぶくをかまぼこに見立てて、お祝い事や祭りに欠かせない口取り菓子の一品として作られてきた。昔は秋田県の内陸の山間部では魚が手に入りにくかったため、身近な食材に工夫を凝らしてあみ出したと伝えられている。三種町上岩川地域では「かまぼこ」がなまって「かまぶく」、大館市山館地域では冬の農閑期に作って親戚などにあげていたことから「あげもの」と呼ばれている。通常のかまぼこと違い、魚のすり身は一切用いず、裏ごししたじゃがいもと餅粉、そして砂糖、塩を混ぜ合わせるのが特徴。うるち米やもち米のいり粉(乾燥させて粉末状にしたもの)、うるち粉を使う地域もある。また、家庭によって、小豆、かぼちゃ、くるみやごまなど好きな材料を混ぜ合わせて作る。この色づいた生地とじゃがいものみの生地を重ねて巻くことで、見た目にも華やかなかまぶくに仕上がる。素材そのものの風味を生かした素朴な甘みで、もちもちしており腹持ちが良い。手間がかかることから、現在は作り手が減少してなかなか味わうことができなくなった貴重な菓子である。
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2024/4/8 15:46:21 登録
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