- No.4767
- 料理・グルメ
泥亀汁 (滋賀県/東近江市)
ゴマを入れナスを具に用いる味噌汁。「泥亀」という呼称は濁った汁の中のナスをカメに見立てたことに由来する。
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/dongame_jiru_shiga.html)
「どんがめじる」または「どろがめじる」ともいう。「泥亀汁」は、五個荘地区の近江商人宅で、夏場につくられた味噌汁で、湖東地域を中心に県内全域に広まっている。
味噌汁にはすったごまが入っており、汁のごまが泥のように見え、なすの皮に切れ目を入れたものが亀の甲羅のように見えることから、「泥亀汁」と名付けられたという。
この「泥亀汁」は、夏野菜であるなすが入っており、なすには、体の熱を外へ逃がすカリウムや疲労回復効果のあるアスパラギン酸が多く含まれているため、夏の暑さによる食欲不振防止に役立っていた。更にごまには良質なたんぱく質やゴマリグナンが含まれており、栄養満点の汁料理となっている。尚、ごまの栄養成分であるゴマリグナンは、健康を損なう活性酸素の働きを抑制し、コレステロールを低下させ、老化を防ぐなどの効果が期待できることが判明するなど、優れている。当時の近江商人は栄養素に関して知らずとも、季節に合った健康に優れた料理を食していたのである。
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2014/11/5 15:12:37 登録 2024/4/29 16:30:34 更新
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