• No.4663
  • 料理・グルメ

カスベの煮付け (北海道/札幌圏・道南地方)

エイのヒレ部分を使い、醤油味の煮魚料理。

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/kasubenonitsuke_hokkaido.html)

「カスベの煮付け」は、家庭で頻繁につくられている冬の郷土料理。「カスベ」は、北海道の方言で「エイ」という意味を持つ。軟骨魚類に属するカスベの骨は柔らかいため、身から骨まで残すところなく全て食べることができる。コラーゲンが多く含まれていることから、最近は美容食としても注目されている。
名前の由来は諸説ある。調理法が確立していない昔、体内でアンモニア臭を発生するカスベは、臭みが強く敬遠されていたといわれ、そのことから「煮ても焼いても食べれない“かす”にしかならない魚」ということから名付けられたという説がある。また、ほかにも、アイヌ語の「カシュムベ/カシュペ」から来ているという説などがある。
アイヌ民族は昔から干した「カスベ」などの魚をたたいて、ゆでた野草と一緒に食べていたという。しかし近年まで、臭みがあることから食用として重宝されておらず、肥料などに使用されていたという歴史もある。いまでは臭みを取り、美味しく調理をする方法が確立したことで、食用として好まれるようになった。
北海道でよく食べられるのは、背中に大きな目玉のような模様のある「メガネカスベ」という種類。日本海側北部の宗谷、留萌(るもい)地方に多く分布し、この付近では「マカスベ」という別名もある。また、ほかにも北海道では「アイヌカスベ」と呼ばれる「水カスベ(ソコガンギエイ)」も食べられることがある。

2014/11/4 12:48:54 登録 2024/4/4 10:34:15 更新

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カスベの煮付け

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