- No.4469
- 料理・グルメ
かっぽ鶏 (宮崎県/県北地方)
竹筒のことを『かっぽ』といい、山林の仕事や刈干し切りなどの昼食時に、谷川の清水をくんできて、山茶の生葉を入れ、たき火で温めてお茶を飲んだことが最初であった。その後、青竹のよい香りや健康によいとされる瀝青油がでるということもあり、地鶏、なば、ニンジン等の地元農産物を混ぜ合わせ、竹筒の中で蒸し焼きにする『かっぽ鶏』にも利用されるようになり、お茶とともに山林の仕事の食事で焼べられるようになった。
かっぽ鶏は、地元農産物を混ぜ合わせ、塩こしょうと醤油で味をつけて、節の中央を蓋のように切り開けた竹筒の中に入れた後、再び蓋をし、蒸し焼きにする。途中で蓋を開け、味を整えて完成である。
『かっぽ』はお酒にも利用されており、『かっぽ酒』として人気がある。
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/kappo_dori_miyazaki.html)
神話と伝説の町として知られる宮崎県高千穂町。この地方では竹のことを「かっぽ」と呼ぶ。かつて、農作業の合間に竹を器代わりにして湯を沸かしお茶を入れたり、竹を水筒として使うなどしていたが、水を注ぐ時に「かっぽかっぽ」という音がすることが由来といわれている。かっぽ(竹)を器として使う料理が「かっぽ鶏」で、竹が豊富にある高千穂町では、昔から食べられている。
竹の節と節の間の一部をくり抜き、そこに下味をつけた鶏肉や野菜類などを詰める。くり抜いた部分をふたのようにしてかぶせ、竹ごと火にかける。具材は竹の中で蒸されるようにして、ゆっくりと熱が通っていく。そこに、竹から出る香りとエキス(油分)が加わり、まろやかで独特な味わいとなっていく。竹の風味を楽しむ料理でもあるため、器に使う竹は、エキスが出やすい1年ものの若い青竹が良いのだそうだ。竹の器を使うことと、鶏肉を入れること以外は、特に決まりはなく、具材も味付けも自由である。
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2014/7/8 19:41:31 登録 2024/5/11 9:21:33 更新
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