• No.4430
  • 料理・グルメ

たらおさ (大分県/日田地方)

日田地方ではお盆になると、どこの家庭の食卓にも上る。たらおさはタラのえらとはらわたを干した物。
水で戻し、干しタケノコやゴボウなどの根菜類の具にショウガと酒、しょうゆ、砂糖を加えて煮る。

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/taraosa_oita.html)

「たらおさ」は、県内陸部の日田・玖珠(くす)地方で食べられているタラの乾物。タラのエラと胃を干したもので、大きな歯ブラシのような独特の形状が特徴である。保存技術や交通インフラが整っていない時代、日田・玖珠地方では、海の幸を食べようと思っても、乾物や塩漬けにしたものしか食べられなかった。それでも、魚を原料にする「たらおさ」はごちそうで、精進を建前とする盆料理でも「たらおさ」の煮しめだけは行事食として珍重され、日田地方のどの家庭でもお盆には食卓に上がる一品。
乾物状の「たらおさ」は一見グロテスクな見た目をしているため、地元の人以外は扱い方や食べ方など分からず知らない人が多い。しかし地元の人にとってはエラのコリコリとした食感や胃のもっちりとした食感にやみつきになり、なつかしいふるさとの味として親しまれている。大分県では、アジやタイ、タチウオなどさまざまな魚種が水揚げされるが、タラはとれない。そのため、「たらおさ」は北海道最北端の稚内市から運びこまれる。
身を取りのぞいたタラのエラとはらわたを、真冬の寒風にさらして乾燥させてつくられる。北海道内で消費されることは少なく、お盆の時期に合わせてほとんどが日田・玖珠地方に送られるという。

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2014/7/8 15:43:48 登録 2024/5/10 14:14:17 更新

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