- No.4416
- 料理・グルメ
きらすまめし (大分県/臼杵市)
きらすまめしとは野菜にきらす(おから)をまめしたおから炒りのこと。季節の野菜を油で炒め、いりこだしと砂糖、醤油で味付けし、これにきらす(おから)を加え炒めます。
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/kirasumameshi_oita.html)
大分県の東南部に位置し、豊予海峡方面へ楕円状に細長くのびる臼杵市(うすきし)。東は豊後水道に面した臼杵湾を臨み、南西部は鎮南山・姫岳といった山稜が広がっている。古くから沿岸集落で漁業が営まれており、一本釣り、はえ縄、小型底びき網などがおこなわれる。特産品は、太刀魚、ブリ、フグなどがある。
「きらすまめし」は、「黄飯」や「茶台ずし」と並ぶ臼杵市の郷土料理である。冬場の料理として馴染みのある「黄飯」やおもてなし料理の「茶台ずし」と異なり、「きらすまめし」は通年食べられている。
江戸時代中期、たびたび財政難に陥ることがあった臼杵藩は、倹約令を出して食べ物や着るものを規制することが多かったとされる。そんななか、生み出されたのが「きらすまめし」である。残り物の刺身や魚をおろしたあとの中落ちを、大豆の搾りかすであるおからをまぶしてかさ増しをしたものである。倹約料理でありながら、栄養豊富で庶民に愛された。
臼杵地方の方言で、おからのことを「きらず」、まぶすことを「まめす」と言い、刺身に“切らず”を“まめし”た料理であることから、「きらすまめし」と呼ばれるようになったといわれている。
旧藩時代、山間部から訪れた商人や年貢納めの人たちにとって、「きらすまめし」を食べるのが最大の楽しみだったといわれている。
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2014/7/8 15:08:43 登録 2024/5/10 9:16:41 更新
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