- No.4404
- 菓子・甘味
石垣もち (大分県)
各地に材料も作り方も似たもちがあり、熊本では「びっくりもち」、名古屋では「鬼まんじゅう」として親しまれている。
「石垣」の名前の由来については、別府市にある石垣地区の地名とも、さいの目に切ったサツマイモのごつごつした感じがまるで石垣のように見えるから、ともいわれる。
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/ishigakimochi_oita.html)
大分県に根づく食文化の一つに、粉食文化がある。かつて、大分県は米づくりに適さない台地が多かったが、水路が整備されるようになってからは、小麦などの穀物栽培が盛んに。昭和20年代には4万haを超える作付け面積を誇ったという。そういった背景もあり、庶民の日常食として小麦粉を使った郷土料理や郷土菓子が県土一帯に浸透していく。
粉食文化から生まれた「石垣もち」は、昔の人が農作業の合間に食べるためにつくられていたおやつである。名前の由来は、その見た目が、石垣のようにゴツゴツしているからという説と、石垣の多い地区発祥であるからという説がある。材料を手に入れやすく、簡単につくれるので徐々に大分県全域に広がっていった。
芋を切りこむから「きりこみもち」、芋をこねるから「こねこみもち」などと、地域によって名前や由来が異なる。小麦粉とさつまいもだけのシンプルな材料で、噛み応えのある生地が特徴。「石垣もち」のほか、小麦粉を平麺状にのばした「やせうま」やあんを詰めてゆでた「ゆでもち」なども大分県を代表する郷土菓子としていまも幅広い世代に親しまれている。
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2014/7/8 15:05:02 登録 2024/5/10 14:09:21 更新
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