• No.4398
  • 料理・グルメ

あたま料理 (大分県/竹田市)

魚の骨とうろこ以外はすべて食べてしまうという竹田市を代表する郷土料理。
起源は江戸時代初期のころと言われる。当時、魚は臼杵や佐伯から馬の背に乗せて竹田まで運んでいた。くじゅうや祖母山系に囲まれた岡藩の住民にとって、塩漬けしていない海魚は貴重な食材。一度の運搬でより多くの人が海魚を味わえるよう、内臓まで無駄なく食べ尽くす頭料理が生まれた。
交通手段が整った今でも、お祝い事のある時や正月などに食卓を飾る。

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/atamaryori_oita.html)

大分県の南西部に位置し、くじゅう連山、阿蘇外輪山、祖母山麓に囲まれた竹田市。戦国時代に志賀氏が岡城に入城後、豊臣秀吉の天下統一のころに中川氏が移封。竹田村内に城下町を造成してからは、商業を中心として発展する。やがて、西南の役により往時の風景の多くが失われたものの、市内中心部には、武家屋敷通りなどの古い面影をいまなお残している。
交通インフラの整備されていない江戸時代、内陸部で海が遠いこの地では、海魚を食べる機会は少なく、新鮮な魚介ともなるとめったに食べることはなかった。希少な魚介を無駄なく使うために生み出されたのが「頭料理」である。
「頭料理」に使われるのは、魚の身はもちろん、エラ、アゴ、内臓など多種多彩。頭以外を残して、普段なら捨ててしまうような部位も材料になる。これらをサっと湯びきして大皿に豪快に盛り付けられる。使うのは、アラ、クエ、ニベ、ハタなどの大型魚など。大型魚を余すところなく活用し、家族や客人たちと楽しんだ。

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2014/7/8 15:03:25 登録 2024/5/10 11:17:01 更新

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