- No.4245
- 料理・グルメ
とろろ汁 (静岡県)
東海道の丸子の宿付近の良質の自然薯をすりおろして作られるとろろ汁には、歴史の足跡が数多く残されています。江戸初期に「梅若菜丸子の宿のとろろ汁」と芭蕉が、十返舎一区の「東海道中膝栗毛」の一景にも丸子の事が描かれています。参勤交代の大名や旅人に丸子と言えばとろろ汁、とまで言われ、すりおろした自然薯と、鰹節で採った汁の微妙な味わいが、米七分、麦三分の麦飯にかけたときに不意に現れ、その素朴なおいしさに驚かされます。
丸子とろろ汁
自然なおいしさをかもし出す自然薯を使って、味噌汁でのばした丸子名物の「とろろ汁」。十分に吟味した静岡産の自然薯は、その風味とねばりで多くの人に愛されている。
日本の山野に自生する山芋は、米より古く縄文時代から食べられて、滋養強壮にもよく薬用としても使われてきたもの。口の中に広がる熱々の「とろろ汁」は体中を温めてくれる。とろろを使ったその他創作料理が味わえる店も。くつろぎながらゆっくりと味わいたい一品。
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/36_4_shizuoka.html)
「とろろ汁」は自然薯をすりおろし、だし汁と味噌で割ったもので、麦飯にかけて食べる料理。自然薯は「やまのいも」ともいわれ、長さ1.5メートル、直径3センチほどの大きさ。本州、四国、九州の山野に自生するが、栽培をしているところもある。静岡県内の野生の自然薯は、主に中部地域が産地だが、西部地域、東部地域でも収穫される。
「とろろ汁」の歴史は古く、東海道五十三次の20番目の宿場町であった丸子(まりこ。現在の静岡市駿河区丸子地区)の名物で、スタミナがつく料理として旅人に人気があったとされる。十返舎一九の小説『東海道中膝栗毛』や歌川広重の浮世絵「東海道五十三次」、松尾芭蕉の俳句「梅若菜 丸子の宿の とろろ汁」にも登場している。
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2014/7/7 16:08:25 登録 2024/4/19 15:39:02 更新
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