• No.414
  • 料理・グルメ

いちご煮 (青森県/八戸市)

ウニとアワビのお吸い物の事。ハレの日やお正月には欠かせない料理として親しまれている。
青森県の伝統的な料理で、ウニとアワビのお吸い物です。お椀に盛られたウニの卵巣がだし汁とあわさる事でみずみずしく映え、「朝露のなかの野いちごのようだ」と称された事から「いちご煮」と名付けられました。

発祥は太平洋の豊かな海を背景にウニとアワビが良くとれた八戸市を中心とする県南地方の漁師料理と言われ、漁家の間では古くから日常的に食されていたといわれます。
現在では祝いの席や正月に欠かせない一品で、毎年7月には伝承と交流を目的とした「いちご煮祭り」が階上町(はしかみちょう)で開催されています。

青森県八戸市とその周辺の太平洋沿岸に伝わる郷土料理です。八戸で採れるウニとアワビ(ツブ貝等で代用されることもある)の吸物です。赤みが強いウニの卵巣の塊が、野イチゴの果実のように見えることからこの名が付きました。湯または出汁でウニとアワビの薄切りを煮立て、塩とわずかな醤油だけで味付けをし、青じその千切りを放っただけのシンプルな料理ですが、高級素材を使うだけに少々値が張ります。

農林水産省の『郷土料理百選』にも選ばれた「いちご煮」のルーツは漁師たちの浜料理。八戸近海で大量に採れたウニとアワビを海水で煮込んだのが始まりといわれ、その後、きれいに盛り付ける料亭料理となった。ネーミングは、乳白色の汁に沈む黄金色のウニの姿が、まるで「朝もやの中に霞む野いちご」のように見えたことが由来という。具材、味付けなどシンプルだが上品で味わいのある逸品だ。

2013/5/7 19:57:28 登録 2016/3/29 10:42:02 更新

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いちご煮

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