- No.4091
- 料理・グルメ
ふすべ餅 (宮城県)
「ふすべる」とは、「ふしべる」がなまった言葉といわれ、「こんがり焼く」という意味。昔から栗原地方で伝えられてきた「ふすべ餅」も、こんがりと焼いたドジョウを主な材料として使っていることから、このように呼ばれています。
すりおろした大根とゴボウを、細かく刻んだ焼きドジョウとともに油で炒め、水を入れて煮、味噌や唐辛子で調味した汁に餅を入れてつくる料理です。
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/fusube_mochi_miyagi.html)
米どころである宮城県では、昔から正月、婚礼、法事、葬儀などの年中行事には欠かさず餅が食べられている。また、彼岸や盆、農作業がひと段落したときなど、餅をハレの日の食として食べる習慣があった。
その宮城の餅文化と海から遠い内陸の栗原市ならではの食文化が結びついたのが、この「ふすべ餅」である。海から離れた内陸部の栗原市一帯では、歴史的にフナや沼エビ、ドジョウ、タニシなどが貴重なたんぱく源となってきた。
ドジョウは生でも食すが、冬の前に獲ったものはしばらく真水で泥を吐かせ、串刺しにしてこんがりと素焼きにする。それをベンケイに刺し、囲炉裏の上で乾燥させる。煙でいぶすことを「ふすべる」といい、それがこの「ふすべ餅」の由来となっている。ふすべたドジョウは包丁で刻んで粉状にし、すりおろしたごぼうと大根に混ぜて油で炒め、水を加えて煮る。そこに醤油と唐辛子を加えてピリ辛に仕上げたものに餅を絡めれば出来上がり。唐辛子のきいたこの郷土料理は、寒い季節には体を温め、暑い夏は食欲増進にと重宝されてきた。
ドジョウが手に入らない時には、鶏ひき肉や煮干しの粉末で代用することもある。
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2014/7/4 19:19:48 登録 2024/4/5 15:16:30 更新
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