• No.4005
  • 料理・グルメ

つぼ煮 (富山県/立山町)

立山山麓には江戸時代、信仰登山者のための宿坊が多くあり、そこで出されたのが「つぼ煮」と呼ばれる料理。使う器がつぼに似ていることから名付けられた。干しくごみを煮て戻し、水にさらしたものと人参を炒める。だし汁・里芋・油揚げを加えて煮て、砂糖・しょうゆなどで味を調え、煮詰める。

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/37_29_toyama.html)

立山町の芦峅寺エリアは、日本三大霊山のひとつ立山連峰の玄関口にあたり、江戸時代には立山信仰の里として登拝者が集う宿坊が軒を連ねていた。「つぼ煮」はここの宿坊でかつて振る舞われていた精進料理のひとつであるが、現在は一般家庭にも広まり食べ継がれている。名前の由来は、底の深いつぼ椀と呼ばれる蓋の付いた朱塗りの器に盛って提供されていたことにちなむ。具材の主役となるのが、春の山菜であるくごみ。クサソテツの新芽の別称で、地域によってはこごみとも呼ばれている。旬の時期が短い山菜ではあるが、一年中使えるように春に摘み取り日干しして乾燥させ保存しているので、一年中「つぼ煮」は作ることが可能だ。くごみのほか、にんじん、里芋、油揚げなども入るため具だくさん。醤油ベースのだし汁は、くごみの旨みが染み出していて、山の恵みを感じる滋味深い味わいとなっている。

2014/7/3 20:02:55 登録 2024/4/22 14:06:12 更新

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