- No.3693
- 料理・グルメ
きつねうどん (大阪府)
きつねうどんは、明治時代、大阪の「松葉屋」から始まったものだといわれています。
名前の由来は、油揚げが狐の好きな食べ物だと思われていたことや、狐が商売繁盛の神様として縁起の良いものと考えられていたことなどの諸説があります。
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/39_17_osaka.html)
真昆布と鯖節などの雑節を主としただしを利かせたつゆをうどんにかけ、その上に甘辛く煮た油揚げをのせたもの。大阪うどんは、だしに馴染む、太すぎないもっちりとした食感が特徴といわれる。なかでもきつねうどんは大阪府民がもっとも愛するうどん料理といっても過言ではない。
うどんやそばなどの麺類は、もともとは寺社で特別な食事として食されていたが、やがて日本各地で民衆の日常食として定着していった。大阪におけるうどん食の歴史は長く、古くは豊臣秀吉が大阪城を築城する際、現在の大阪市西区新町付近の砂場(資材置き場)と呼ばれた場所にうどん店やそば店が並んだという。その後、うどんが一般に普及したのは江戸中期ごろのこと。商業が盛んで「天下の台所」とも言われた大阪には、北前船の航路が整備されると、北海道からの昆布はじめ、小麦粉、塩などさまざまな食材が集まり、選び抜かれた食材を使ってうどんが作られた。明治初頭には大阪では製麺所が多く現れ、店の忙しさもあり製麺所から麺を仕入れる店が多くなった。一方で店や各家庭ではだしやつゆの味にそれぞれ工夫を凝らしていたという。明治26年、船場のうどん店「松葉家(現・うさみ亭マツバヤ)」で、添え物として出した油揚げを客が素うどんにのせて食べたことが、きつねうどんの始まりといわれる。
大阪府民が強いこだわりをもつだし文化、そして心から愛するコナモン(粉食)文化、その二つをシンプルに、かつ存分に味わえるのが、大阪府民の大好物きつねうどんである。
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2014/7/1 19:08:44 登録 2024/5/1 12:47:54 更新
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