• No.3667
  • 料理・グルメ

押し抜きずし (香川県)

そら豆に実が入り、麦が熟れはじめると、瀬戸の海はさわら漁で賑わう。この頃讃岐の農家では、さわら料理を作り、親類縁者を招く。この料理の主役が「押し抜きずし」で、若嫁さんがさわらを持って里帰りし、実家では押し抜きずしを作り、これを持って婚家へ戻るしきたりが、一部の地域で続いている。

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/oshinuki_zushi_kagawa.html)

春から初夏にかけて、そら豆に実が入り、麦が熟れはじめると、脂が乗ったサワラが外洋から瀬戸内海に入り、サワラの旬を迎える。讃岐の農家では、麦刈りや田植え前の農閑期にサワラ1本を購入して様々なサワラ料理をつくり、親類縁者を招いて酒盛りをする「春祝魚(はるいお)」と呼ばれる習慣がある。この「春祝魚」の主役はサワラの「押し抜きずし」である。また若嫁のいる家では、姑がサワラを買い、南天をしいた魚箱に入れたものを持たせて嫁を里帰りさせる。里帰りした実家では、内内での「春祝魚」をし、嫁は、実家でつくった「押し抜きずし」を婚家へ手土産として持ち帰ることで実家と婚家との仲を取り持つ機会とした。サワラの「押し抜きずし」による「春祝魚」は、地域により、「麦うらし」や「サワラ初穂」という名前で同様の習慣が残っている。

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押し抜きずしの写真準備中

2014/7/1 18:41:55 登録 2024/5/6 18:16:52 更新

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