• No.3553
  • 料理・グルメ

ねりこみ (青森県/津軽地方)

津軽の精進料理の一つで、野菜の煮物に葛を入れてねり込むようにして作ったことから呼ばれました。砂糖をたっぷり入れるので、普段はあまり食べられない贅沢な食べ物であり、正月のお膳につけたり、冠婚葬祭の人寄せの時に、おもてなし料理として作られた料理です。

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/nerikomi_aomori.html)

その昔、弘前禅林三十三カ寺の和尚が托鉢(たくはつ)をして集めた野菜を「くず寄せ」にしてつくりはじめた精進料理がルーツといわれる。色とりどりの野菜が輝くように美しくしつらえられ、目にも美味しい料理である。野菜の煮物に葛を加え、練りこむようにしてつくることからこの名がつけられた。砂糖をたくさん使い、甘く美味しく仕立てるのが特徴で、日常食ではなく正月のお膳につけたり冠婚葬祭の際のおもてなし料理として使われた。おかずとしての側面を持ちながら、現代でいうスイーツのような意味合いを持たせたとも考えられる。

弘前地方では昔から慶弔のときには、必ず「ねりこみ」を食べる習わしがある。「こくしょ」「のっぺい」などと似た料理で、季節の野菜類にこんにゃくを入れること、煮汁をたっぶりさせて片栗粉でとろりとさせるのが特徴だ。寒い地方なので冷めにくいようにとろみをつけたといわれる。季節によって旬の野菜を主とし、初夏はえんどう豆、秋は里芋、冬はいんげん豆が中心の「ねりこみ」をつくる。大切なおもてなしの際には、栗やイクラを入れて豪華に仕立てることもある。

2014/7/1 11:23:24 登録 2024/4/4 17:04:16 更新

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ねりこみ

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