• No.7289
  • 料理・グルメ

そまげ (宮崎県/県北地方)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/somage_miyazaki.html)

「そまげ」の「そま」はそばの事で、「げ」はおかゆのこと。椎葉村の郷土料理の「そまげ」は煮干しの出汁を効かせた野菜の入った汁でつくったそばがきのことである。
一方、鹿児島県の郷土料理の「そまげ」は、さつまいもを煮て、熱々のうちにつぶしたところにそば粉を加えて丸めたもので、中にあんこを入れる場合もあるようである。都城市ではさつまいもを熱いうちに煮てそば粉を混ぜてつくるものもある。同様のものを椎葉村間柏原あたりでは「ソバガイ」といい、戦中頃まで食べていたといわれており、さつまいものねったくり(ねりくり)をつくって火からおろす際にそば粉を入れて混ぜ、鍋から出して切って食べていた。
そばは、タデ科の一年草でやせ地や涼しい山地に適し、8世紀頃から栽培されていた。そばを播いてそばの実が出来たら刈り、その刈ったそばを束ねてよく乾燥させ、むしろの上でぱたぱたと叩いて実を落とす。これを石臼でひいて粉にしてそば粉をつくっていた。そばの栽培は米を節約するためでもあったが、「そまげ」は淡白な山菜や野菜の味を、油、薬味を用いて、濃厚にして清鮮な味をつくり出した見事なそば料理である。

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そまげ

2024/5/11 9:22:13 登録

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