• No.7161
  • 料理・グルメ

鯛めし (愛媛県)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/taimeshi_ehime.html)

鯛と日本人の関わりは古く、『古事記』には、神武天皇の祖父にあたる山幸彦が釣りをした際に、釣り針がかかっていた魚(赤魚)として、『日本書紀』には、仲哀天皇の妃である神功皇后が船上で食事をしていたところ、多数の鯛(鯽魚)が寄ってきたとの記述がある。神話の時代から日本人に親しまれた鯛を丸ごと使った郷土料理が「鯛めし」である。松山市北条地区から約30km東にある今治市沖の来島海峡は潮の流れが速く、ここで育った魚は身がしまって弾力がある。
今治市など東予地方では、タイをまるごと米と一緒に炊き込み、炊きあがった後でタイの身をほぐし、ごはんとまぜて食べる。タイの旨味がごはんに染み込みタイの身の弾力と合わさり、とても美味しい。宇和島市、西予市など南予地方では、タイの生の切り身を、醤油、みりん、卵、ゴマ、だし汁をあわせたたれに漬け込み、たれごと熱いごはんにかけて食べる。南予地方は漁場が九州に近く、昔から大分県や宮崎県沖の日向灘でも漁をした。その際、漁師が火を使えない船の上でも簡単につくれる料理として食べたのが始まりといわれている。よく捕れるアジを使うことが多かったようだが、華やかなタイを使ったものを特に「鯛めし」と称するようになった。歴史的に、中予地方においては、松山市北条地区に象徴されるようにタイを炊き込むタイプのものが主流となっていたが、現在では両方の食し方の影響を受け両方のタイプの「鯛めし」を扱う店舗があり、家庭でもその食し方を楽しむ様子がうかがえる。

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鯛めし

2024/5/6 19:45:24 登録

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