• No.7114
  • 料理・グルメ

ぐべ汁 (山口県/萩市)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/43_21_yamaguchi.html)

山口県の萩港から北へ約45km離れた場所に位置する見島は、人口が1000人にも満たない小さな島。本土から離れてポツンと浮かぶこの島は、渡り鳥の中継地点になっており、バードウオッチングの聖地としても有名だ。かつては大陸との交易の要衝であり、防人が置かれた島として独自の文化が残っている。また、対馬暖流の影響によって多彩な魚介類が水揚げされ、海の幸を用いた郷土料理も魅力だ。そのひとつが「ぐべ汁」で、濃厚な磯の風味が堪能できる貝を使った味噌汁。「ぐべ」とは、沿岸部の磯や港の防波堤に付着している直径2~3cmほどのカサガイの仲間のことで、貝殻の形が傘に似ていることから「嫁の皿(ヨメガカサ)」と呼ばれることもある。また、大井・越ヶ浜・須佐では「べべ」と呼ばれることから、「べべ汁」として親しまれている。見島では、漁師の家庭ではもちろんのこと、沿岸部に近い農村でも昔から食される郷土料理だ。本来はぐべを出汁と具として調理した味噌仕立ての汁物だが、ぐべが貴重品になっている昨今ではカメノテやニイナなどの別の貝を加えて作ることもある。

2024/5/6 14:46:06 登録 2024/5/9 8:53:46 更新

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ぐべ汁
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