- No.7043
- 料理・グルメ
黒田せりとほうれんそうのおひたし (島根県/松江市)
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/kurodaseritohorensonoohitashi_shimane.html)
黒田せりは、江戸時代から伝わる島根県松江市の郷土野菜。「黒田」は、旧地名の黒田町に由来している。
黒田町一帯は沼地で、野生のせりが自生していたという。5代松江藩主である松平宜維は、このせりの品種改良を奨励。以来、本格的な栽培がはじまったとされる。この地区が背にする比津が丘は、清らかな水を供給する水源地になっており、こういった生育環境もせりづくりを支えた。
厳寒期の水田、素手素足でおこなわれる収穫作業は非常に過酷で「命を縮める」とまでいわれていた。時代を追うに従って、ブリキ製の田んぼ用靴や湯沸かし桶などが導入され、負担も軽減していった。水田での作業風景は冬の風物詩だったものの、現在、町内の黒田せり農家は数軒にまで減少している。
せりはクセのある香りが特徴だが、黒田せりは、アクが少なく香りが良い。1930年代には北大路魯山人から「日本一」の折り紙をつけられた。食感もシャキシャキと小気味よく、からしマヨネーズ和えや炒め物など幅広い用途に活用ができる。なかでも、ほうれんそうと合わせた「黒田せりとほうれんそうのおひたし」は、家庭でもよく食べられている一品である。
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2024/5/5 17:11:07 登録
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