• No.6918
  • 料理・グルメ

ばらずし (京都府/丹後地域)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/barazushi_kyoto.html)

若狭湾に面する丹後半島では、サバがよくとれ、古くから大衆魚として親しまれていた。冷蔵技術が発達していなかった時代、サバは鮮度が落ちるのが速いこともあり、サバを長く楽しむための工夫が考えられた。塩漬けにした後、さらに粕漬けにする「へしこ」もサバを長く味わうための工夫の末に誕生した料理だが、焼くことも保存方法の一つであった。魚介類を若狭湾から都(京都)へと運ぶためのルート、通称“鯖街道”で商品を運ぶ際も、サバを焼くか、塩漬けにして内陸部まで運んだという。そのため、鯖街道周辺では、焼きサバを用いた郷土料理も多い。
「ばらずし」も、そんな焼きサバを用いた郷土料理で、おぼろ状にしたサバや色とりどりの具材をのせてつくるのが特徴である。“まつぶた”と呼ばれる木製の浅い木箱やすし切り(ばらずしを取り分ける用のヘラ)、テツキ(ざる)など、独特の道具を使う。
地元の人々は「ばらずし」と呼ぶことが多いが、正式には「丹後ばらずし」と呼ばれる。「ばらずし」の由来は、具やサバのおぼろをすし飯の上に“バラバラ”と散らすからという説が有力だが、“バラテツキ”という平たいざるですし飯を混ぜたからという説もある。
昔はサバを長時間煮ておぼろをつくっていたが、最近は缶詰を代用することが多い。そのため、地元のスーパーマーケットなどでは、ほかの地域では見られない特大サイズのサバ缶が売られている。

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ばらずし

2024/4/29 16:42:32 登録

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