• No.6870
  • 料理・グルメ

豆腐でんがく (三重県/伊賀食文化圏)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/toufu_dengaku_mie.html)

山々に囲まれた盆地である伊賀地域では、魚介類の入りにくい時代があり、豆を加工した豆腐が重要な栄養源だった。豆腐の製法は中国起源とされ、遣唐使が持ち帰ったとされるが、文献的には1183年春日大社の神主日記に「唐符」の字で現れるのが初出らしい。女房詞(言葉)に豆腐のことを「お壁」と呼んでいたことから、平安時代には貴族階級では食べられていたと思われるが、しかし庶民にまで広がるのは江戸時代になってからという。当時の農村では、田植えや祭りなどのときに田んぼで太鼓に合わせて踊る風習があり、それを田楽舞いという。「豆腐でんがく」はそれを踊る人の格好(袴をはき、その上に色のついた上着をはおる)に似ており、 また、伊賀地域は観阿弥・世阿弥の出身地であることから、能楽に由来するといわれ、串を打った豆腐が、白装束を着て1本足の棒で舞う高足の舞を舞うさまに似ていることからこう呼ばれるようになったといわれている。でんがくについては谷川士清の「倭訓栞」に、「豆腐の製に田楽というは田楽法師の竿に上りて踊る貌に似たるをもて名を得たりといえり」と述べられていることから、江戸時代後期から今日まで変わっていないことが理解できる。

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豆腐でんがく

2024/4/27 13:21:07 登録

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