• No.6855
  • 料理・グルメ

もろこずし (愛知県/尾張地域)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/morokozushi_aichi.html)

細い川が四方八方に流れる尾張地域の水郷地帯では、フナやナマズ、ボラなどの川魚をいかした郷土料理が多く存在する。その中の1つ、”モロコ”を使った「箱ずし」の「もろこずし」も水郷地帯発祥の郷土料理である。モロコとは、コイ科の淡水魚で、成魚になると体長10cmほどになる。水郷地帯では、昔はモロコが豊富にとれたため、江戸時代にはすでに食べられていたといわれる。
「もろこずし」は、5cmほどのモロコを醤油やみりんなどで甘辛く煮漬け、四角い木枠の中のすし飯の上に斜めに配置し、上から押してつくる。具材を斜めに配置していくのは尾張地域でつくられる「箱ずし」の特徴。これは、かつて米が貴重な時代に贅沢な料理であった「箱ずし」を食べる際、皆が平等にさまざまな味を楽しめるようにという配慮から考えられたものである。
近年は水質汚染の問題などから、モロコの漁獲量が減り、川魚の中でも高級魚として知られる。高級魚のモロコの代わりに普段は「ハヤ(ハエ)」で代用することも多い。
名古屋市を中心とした「箱ずし」の特徴は、小さい淡水魚のモロコとハヤ(ハエ)を煮つけてのせることである。ハヤ(ハエ)は小フナをさすことが多く春先の小フナは骨も柔らかいので好まれた。それに対してモロコは1年を通して柔らかくて、骨が口にあたることもないという。

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もろこずし

2024/4/25 11:34:11 登録

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