• No.6794
  • 料理・グルメ

ひねずし (石川県/能登地域)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/hinezushi_ishikawa.html)

「ひねずし」は、塩漬けした魚を米とともに漬け込み熟成させた発酵食品。輪島市、穴水町、能登町といった奥能登の地域が主な産地になっている。奥能登地方の山村地域は古くから穀倉地帯になっており、「ひねずし」に必要な米が栽培されていた。さらに地域を流れる河川からは、アユやウグイなどの川魚がとれる。交通インフラが行き届かない山村地域にとって、「ひねずし」は保存食としてだけでなく、貴重なたんぱく源でもあった。地域によっては、「すす」の名称で呼ばれる場合もある。
いつごろから食べられてきたのかは定かではないが、江戸時代に編纂された「諸国献上物集」のなかに、その存在を伺い知る記述が見られる。当時は高価な品として、冠婚葬祭やお祭りのときに客に振る舞われていたとされる。塩漬けの具合と熟成期間によって旨味が変化し、その独特の味わいから、“すしの元祖”ともいわれている。
近年は、昔ほど川魚がとれなくなってきており、保存食もつくる必要性もない。そのため、新鮮な海産魚を使った「ひねずし」が一般的である。アジやサバやハチメ(メバル)などの魚介が使われるが、アジやサバが最も主流である。

2024/4/23 11:30:58 登録

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