• No.6539
  • 料理・グルメ

さがんぼの煮つけ (栃木県)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/31_5_tochigi.html)

海なし県栃木では、冷蔵庫が普及する以前、海の生魚といえばサガンボ(アブラツノザメ)やモロ(ネズミザメ)と称されるサメ類を食べた。サメは、体の中に尿酸を蓄えており、命が尽きると尿酸が分解しアンモニアへと変化して腐りにくくなり保存が利くからである。
栃木県内で流通したサガンボは、もともと北茨城の漁港で水揚げされたもので、漁港では高値で売れるヒレや皮を取り除き、紡錘形になった身の部分を内陸の栃木県に出荷した。「サガンボ」という特徴的な名前は、北茨城から栃木県北東部あたりの方言で、紡錘形の氷柱(つらら)のことをさがぼうとかサガンボと呼ぶことが由来。江戸時代に全国の方言をまとめた『物類称呼(ぶつるいしょうこ)』によると、サメについて「下野国宇都宮周辺にてはさがぼうとよぶ」との記述があり、栃木県でサメを食べるようになった歴史は古い。

2024/4/10 14:29:49 登録

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さがんぼの煮つけ

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