- No.6482
- 料理・グルメ
遠山かぶの粕汁 (山形県)
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/toyamakabukasujiru_yamagata.html)
「遠山かぶ」は、米沢市を発祥とする山形県の伝統野菜。その名前は米沢市遠山地区に由来しており、慶長5年(1600年)に上杉家が米沢市にやってきた時に持参した野菜。1800年ごろに上杉鷹山公が地元の産業を盛り上げるための策の一つとして、「だいこんは東の梓山(ずさやま)に、かぶは西山につくり、秋かぶは遠山に」とお触れを出しことから遠山で栽培がはじまった。
「藤沢かぶ」や「最上かぶ」など、県内には在来のかぶが数種あるが、白くて丸い品種は遠山かぶのみ。一般のかぶよりも風味と甘みが強く、肉質がかたいので煮崩れしにくいという特徴がある。一時は衰退の危機にさらされるも、この味を守りたいという有志が集まり、最後の種を持つただ一人の生産者を見つけ出したというエピソードがある。現在でも遠山かぶは「山形おきたま伝統野菜」の一つとして認定され、地元の生産組合がその種を守ろうと生産と普及に取り組んでいる。
「遠山かぶの粕汁」は、遠山かぶと雪深い米沢市ならではの食材である「打ち豆」が入った汁物であり、酒粕が入っているため、まろやかで身体もあたたまる。打ち豆は、さっと水に浸した大豆を木づちで打って平たくしたもの。乾燥させた豆は長期保存することができるが、火が通りにくいため平たくして調理しやすくしている。
ちなみに、同じく米沢市の伝統野菜の雪菜(ゆきな)は、遠山かぶと長岡菜などとの交配種の花茎といわれ、そのためいまでも年配者は雪菜のことを「かぶのとう」と呼ぶ。
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2024/4/9 10:12:58 登録
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