• No.6394
  • 料理・グルメ

鯨汁 (北海道)

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/kujirajiru_hokkaido.html)

「鯨汁」は道南地域の正月料理で欠かせない料理。正月が近づくと、大鍋に塩くじらと野菜を煮こんでつくり、正月の三が日に食べる習いがある。何度も温め直して食べるため、一緒に入れる野菜は煮崩れしない食材が使われる。一部の地域では「くじな汁」とも呼ばれている。
江戸後期から明治時代にかけてニシン漁が盛んにおこなわれていた時代、道南地域では、“ニシンを岸に追い込んでくれる”くじらは、縁起の良い動物として崇められていた。初春からはじまるニシン漁の豊漁を祈願するため、正月に食べられてきたとされている。また、巨大なくじらの姿にあやかって、大物になるようにと縁起を担いで、年越しや正月に食べる地域もある。
北海道では、タンパク源となるくじらは貴重な食材であり、厳しい冬を乗り切るために塩蔵した塩くじらをつくり保存食としていた。「鯨汁」で使われる食材は塩くじらを使う。また、一緒に煮こむ食材も晩秋の季節に収穫した越冬野菜や塩漬けにした山菜といった保存食でつくられていた。栄養価の高い「鯨汁」は、極寒の北海道の冬を乗り切るためには欠かせない料理でもあった。

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2024/4/4 10:24:14 登録

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