• No.5247
  • 菓子・甘味

かんざらし (長崎県/島原市)

大量の砂糖を使った甘い蜜を小ぶりの白玉にかけ、クラッシュアイスをのせたひんやりスイーツ。

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/46_30_nagasaki.html)

「かんざらし」は、古くから島原市一帯で作られてきた伝統のスイーツ。
かつて島原市一帯の庶民は年貢として納める米を口にできず、くず米を主食にしていた。彼らは、それを磨り潰して長期保存できる米粉にし、そのつど調理し食していた。ただ、夏は米粉も腐りやすい。そのため、団子にして湧水のなかで保存し、それを食す習慣をはじめた。一帯には1792年(寛政4年)の島原大変による地殻変動の影響で数十箇所から澄んだ地下水が湧きでるようになっており、それを活用した生活の知恵だった。そのうえで、島原一帯には砂糖の生産が盛んという環境があった。いつしか庶民らは米粉(白玉粉)の団子と砂糖で作った蜜で冷たい菓子をこしらえだし、夏の来客に振る舞うようになった。それが「かんざらし」の発祥といわれている。
なお、昔は原料の餅米のくず米を冷たい大寒の日前後に石臼で水びきし、その沈殿物を乾燥させて米粉(白玉粉)を作っていたことから、「寒ざらし」と呼ばれるようになったのが由来とされている。

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かんざらし

2015/8/18 16:55:52 登録 2024/5/9 16:41:23 更新

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