• No.4385
  • 料理・グルメ

このしろの姿寿司 (熊本県/八代地域)

昔から、お祝いや祭り、さなぶり、お正月等の行事食として作っていました。地元で採れた新鮮なこのしろで作ります。
背割り、腹割りと家庭で作り方が違います。固くなったら網や、オーブンで軽く焼いて食べます。
また、すし飯の代わりにきらす(オカラ)を使った「このしろの卯の花ずし」もあります。

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/kono_shirono_sugata_zushi_kumamoto.html)

八代海沿岸部、天草灘、有明海に面した地域で、正月や祭り、祝い事など家族や親せきが集まる場に欠かせないのが「このしろの姿寿司」。縁起のよい料理としてこの地域に江戸時代から受け継がれている。
コノシロは汽水域に棲むニシン科の魚で、5cmほどの幼魚はすし店でも高価なシンコ、さらに10cmほどに成長するとおなじみのコハダ、次にナガツミ、20~30cmになるとコノシロと、成長によって呼び名が変わる出世魚だが、ブリとは違い小さいほど高値が付く。漢字で魚編に冬と書くように、秋から冬の時期が脂が乗る旬だが、球磨川の流れ込む八代海では一年中取れる。鮮度落ちが早いのであまり遠方まで出回ることはない。酢と相性がよく酢で締めると保存性も高まる。姿寿司は、コノシロを背開きにし(腹開きにする家庭もある)、中骨や内臓を取って塩をしてから、甘酢につけて酢締めにする。棒状にしたすし飯を腹の部分に詰めてかたちをととのえ、頭と尾を立てて皿に盛る。程よい塩味と甘酢の酸味、そしてすし飯にもねぎやしょうが、ごまなど薬味が入っており、醤油を付けなくても美味しくいただける。また、八代海沿岸の地域には、豆腐をつくる時にできるおから(きらす)でつくる吉野寿司(またはうのはな寿司)と呼ばれる「このしろ寿司」がある。おからと刻んだ人参やねぎなどを炒め、酢、醤油、砂糖で味を付ける。姿寿司と同じく腹に詰めるタイプのものや、三枚におろして酢でしめたコノシロで丸めたおからをくるりと巻くタイプがある。

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このしろの姿寿司

2014/7/8 14:03:08 登録 2024/5/9 19:37:24 更新

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