- No.4116
- 料理・グルメ
おみ漬け (山形県)
野菜を全て使い切るため、余った野菜を細かく切って漬け込んだものです。豊臣から徳川へと時代が移り変わった時代に苦難を強いられ山形に移り住んだ近江商人が伝えたことから、「近江漬け」と呼ばれ、「おみ漬け」になったのが始まりといわれています。
・山形県民は納豆にいろんなものを入れてアレンジ! 山形県民熱愛の「だし」、冬の漬け物「おみ漬け」など、各家庭でアレンジして楽しむ。
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/omizuke_yamagata.html)
多様な漬物文化が残る山形県。「おみ漬」は高菜の一種「山形青菜(せいさい)」を使った漬物で、「青菜漬」とともに山形県を代表する漬物の一つである。
青菜は明治37年(1904年)に中国の重慶から入ってきたといわれる品種で、山形県では明治41年(1908年)奈良県から種子を入れ、農事試験場で試作。その結果従来の漬け菜としていた体菜、山東菜、芭蕉菜などよりも品質が優れていることが判明し、山形青菜の栽培を開始した(『北国の野菜風土誌』青葉高)。大正初期から採種できるようになり、昭和に入り、栽培地域が村山地域から県内一円に広がった。
山形青菜は一株が500g程度、丈が70cmから80cmにもなり、大きい野菜。「青菜漬」は肉厚の茎の部分を珍重して食べることが多く、葉先は捨ててしまうこともあったため、もったいないと近江出身の商人が刻んで漬物にしたことから、「近江漬」が転化して「おみ漬」になったといわれている(ほかにも名前の由来は、刻んだ野菜を揉んで漬けることから「もみ漬」が「おみ漬」になったという説など諸説ある)。
このように「おみ漬」は、余った野菜をすべて使い切るための知恵として発展してきた料理ともいわれており、使う野菜の種類に限りはなく、「山形青菜」に限らず余った野菜をなんでも細かく刻んで漬けていた。
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2014/7/6 11:26:29 登録 2024/4/9 10:06:54 更新
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