• No.4029
  • 菓子・甘味

お茶もち (岩手県/盛岡市)

水田地帯で古くから伝えられている米粉を活用した、くしだんごの一種です。だんごを薄く伸ばして軍配うちわの形にし、クルミじょうゆのタレをつけて焼きま。その形から「うちわ餅」と呼んでいたものが「うじゃもち」「お茶もち」と変化したという説が一般的です。

出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/28_11_iwate.html)

県央地域は北上川流域で平坦な土地が多く、古くから水田地帯がひらけており、米の生産規模は比較的大きかった。しかし冷害で米がとれない年もあったため、食生活を安定させるために大麦、小麦、そばの生産も行われ、米やそれらを粉にして使う文化が発達したと言われている。
「お茶もち」は、うるち米の粉で作った団子を2~3個串に刺して薄くつぶし、くるみだれ(しょうゆまたはみそ味)で味付けしたものを焼いた餅菓子で、昔は囲炉裏で両面をあぶって焦げ目をつけ熱いうちに食した。農家の小昼や子供のおやつとして長く市民に愛されている。名前の由来は、形が軍配うちわに似ていることから「うちわ餅」と呼んだものが、なまったと言われている。
また、盛岡市内では、米の粉に水を加えながら練ってつくる餅菓子類を総じて「べんじぇもの」と呼ぶ。江戸時代、盛岡の中心部を流れる北上川は舟運の中心であり、北上川を上って都から物資を運んできた船を「弁財船」と呼んだ。その「弁財船」によって運ばれてきた上方からの華やかな品物は「弁財物」と呼ばれ、盛岡弁になまって「べんじぇもの」となり、餅菓子類の名前として残っている。

2014/7/4 14:50:16 登録 2024/4/5 13:27:51 更新

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