- No.3436
- 菓子・甘味
栗きんとん (岐阜県)
生栗を皮のままゆであげ、中身をすくい出して裏ごししたものに、砂糖を用いて味を調えたものを弱火で練り、茶巾で軽く絞った岐阜県の郷土菓子。
岐阜県では中津川市、恵那市などの東美濃地方を中心に昔から栗の栽培が盛んで、秋から冬に収穫される栗を用いた料理(栗おこわなど)やお菓子が各家庭に伝わっています。栗きんとんはその中でも江戸時代から素朴なおやつとしての人気が高く、茶会では欠かせないお菓子だったとされます。
現在も観光のお土産として評判を呼び、地元の栗農家では栗きんとん専用の栗を出荷するなど、品質の向上を図っています。
秋になると山栗がたくさん実り、各家庭で収穫し栗ご飯やゆで栗にしたりする他、和菓子として栗きんとんをつくるようになりました。
くりを混ぜて蒸したおこわです。飛騨のおもてなし料理です。
出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/38_17_gifu.html)
「栗きんとん」と聞くと、一般的におせち料理を思い浮かべるが、東濃地区を中心とした地域の栗きんとんは、一度蒸した栗の実を、砂糖と炊き上げて、布巾で栗の形にかたどるシンプルな和菓子で、栗そのものの風味を存分に味わえる。最初は、山栗を茹でたり焼いたりして食していたが、やがて茹でた栗を布巾でしぼった栗きんとんの原形に近いものが生まれ、それがこのお菓子の始まりだと言われている。
栗きんとんの発祥の地とされ、県内有数の栗の産地でもある中津川市は、江戸時代に幕府が直轄する幹線道路「中山道」が通り、江戸と京都・大阪を結ぶ重要な宿場町の一つとして発展を遂げ、独自の文化が花開き、茶の湯文化も盛んになった。そのため、お茶に合うおいしい菓子が求められ、菓子職人が腕を競い合い、特産である栗をつかった菓子が次々に生み出され、栗きんとんも誕生したと伝えられている。
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2014/6/20 20:09:31 登録 2024/4/24 17:01:47 更新
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